冬の秀作の発表

2023年冬の秀作は下記の通りとなります。

湯冷めせぬやうに次々子に着せる

GONZA

《解説》2人の子が小さかった頃の話です


この町のこの銭湯のこの柚子湯

木村隆夫

《解説》なし


銭湯に向かふいつものジャンパーで

竹澤 聡

《解説》なし


銭湯の駐輪場に初氷

木村隆夫

《解説》なし


マフラーをゆるゆるにして湯屋を出る

木村隆夫

《解説》なし


銭湯の松竹錠や去年今年(こぞことし)

もふもふ

《解説》閉めて抜くだけの松竹錠は、コインロッカーに比べて忙しい年末年始にはぴったりです。


サウナつけましたと賀状画像付き

中島紀生

《解説》なし


湯屋の煙突オリオンの足元に

ヤーキン

《解説》なし


洗い場に一粒残る年の豆

宥光

《解説》なし


木枯や列なす湯屋の券売機

星月彩也華

《解説》なし


秋の秀作の発表

2023年秋の秀作は下記の通りとなります。

銭湯の駐輪場に赤とんぼ

木村隆夫

《解説》なし


新涼や銭湯へ行く影法師

祐宇

《解説》夏の暑さが和らぎ過ごしやすい時期になり、銭湯へ向かう人も増えてきました。


銭湯を出て蟋蟀の小道かな

岡野みつる

《解説》銭湯を出ると、蟋蟀の声に気付いた。そっか、秋になったんだなあ。


洗い場の隅にちちろの紛れ込む

はぐれ雲

《解説》なし


湯屋閉じて掃除ラジオの深夜便

十音

《解説》なし


銭湯の手形はカギのゴムの跡

風柳

《解説》なし


番台へ馴れ初めばなし敬老日

押見げばげば

《解説》なし


満月や夫待つ湯屋の木のベンチ

でんでん琴女

《解説》なし


シャンプーのにほひやはらか夕月夜

押見げばげば

《解説》なし


銭湯でチクリとしたよ赤い羽根

やののっぽ

《解説》銭湯で着替える時にチクッとしたので、なぜかと思ったら、赤い羽根募金をした際の赤い羽根の針だった。痛かったけど、良いことをして、気持ちよく銭湯に入れた。


夏の秀作の発表

2023年夏の秀作は下記の通りとなります。

湯上りに何時ものつまみ冷奴

辻 栄春

《解説》なし


扇風機ちょっと独占牛乳飲む

GONZA

《解説》なし


湯屋帰り父にねだったソーダ水

玉井 学

《解説》子供のころ、父と銭湯に行ったことを思い出しました。母親と行くと断られるのですが、父と行くと帰りに買ってもらえるので父親と行くことがうれしかったです。

衣更へて家族そろって銭湯へ

木村隆夫

《解説》なし


湯屋帰り祭団扇を貰ひけり

木村隆夫

《解説》なし


湯屋を出た橋の欄干遠花火

木村隆夫

《解説》なし


銭湯の暖簾を出れば夕焼空

木村隆夫

《解説》なし


孫と手をつなぎ夕焼空帰る

十音

《解説》なし


ひとっ風呂浴びて輪に入る盆踊り

カジ

《解説》夏の盆踊りと銭湯の一情景を詠みました。


番頭に蝉の抜け殻あずける子

ものくる

《解説》脱衣籠より安全な場所です。


春の秀作の発表

2023年春の秀作は下記の通りとなります。

銭湯は職場の近く風光る

久保田凡

《解説》なし


番台の杉の踏み台春うらら

木村隆夫

《解説》なし


春夕焼回数券を手に二枚

祐宇

《解説》兄弟で銭湯に行く時に、兄が弟の分の回数券も落とさないように握りしめて行く様子を詠みました。


番台に古き小さなお雛様

十音

《解説》なし


はじめての町に銭湯さがす春

藤本花をり

《解説》進学や就職、転勤などでお引越しされる方の多い春。新しい町で銭湯を探す人も多いのではないでしょうか。


合格の息子誘って一番湯

そめい

《解説》なし


如月やお腹の子連れ銭湯に

貴田雄介

《解説》なし


ゴールデンウイーク三度目の湯屋へ

ルーキー

《解説》なし


立春や大浴場のブラシがけ

宥光

《解説》友人の家が町のお風呂屋でした。


湯上がりのぶらんこ髪の乾くまで

藤田ゆきまち

《解説》ドライヤー節約という丸出しの生活句です。学生時代の思い出。


冬の秀作の発表

2022年冬の秀作は下記の通りとなります。

番台の女湯側の餅の花

GONZA

《解説》なし


湯屋を出てポインセチアの鉢を買う

木村隆夫

《解説》なし


銭湯や天窓に浮くオリオン座

浦城亮祐

《解説》湯舟に浸かっていると、天窓からオリオン座が見えました。


お揃いのセーター畳む脱衣籠

祐宇

《解説》姉妹がお揃いのセーターを着て仲良く銭湯へ行き、ちゃんと畳んでお風呂に入ったところを詠んだ句です。


鯛焼きの袋しっとり湯屋帰り

木村隆夫

《解説》なし


銭湯に生かされており去年今年(こぞことし)

のりのり

《解説》銭湯は健康の源です。来年もこれからもたっぷりとした湯に浸かり癒やされたい。


雪掻きの後は息子と一番湯

やんちゃん

《解説》主人と息子は朝の雪掻きの後に一番風呂を入りに銭湯に行きました。


湯屋出れば羽子突く子らの数え歌

ルーキー

《解説》なし


洗い場にひとつの空きも無き二日

ルーキー

《解説》なし


ポケットの小銭冷たし湯への道

もふもふ

《解説》冷たい小銭をポケットに温かな銭湯へ。


秋の秀作の発表

2022年秋の秀作は下記の通りとなります。

タオル持ち追う湯上りの秋茜

荘子 隆

《解説》なし


銭湯の屋根に掛かりし秋の虹

木村隆夫

《解説》なし


湯屋へいく稲刈り終えた父連れて

のりのり

《解説》今年は台風もなく稲刈りを終え、ほっとしました。


赤い羽根付けたまま放る脱衣かご

桜小町

《解説》募金をした証である赤い羽根はなんだか誇らしく、小学生の頃は一日中胸に付けていました。


ケロリンの桶のかぽんと秋日和

深谷健

《解説》なし


「ゆ」の暖簾逆さに捲り月今宵

笑美子

《解説》暖簾を逆さに捲って外に出れば、湯上りは月と一緒に歩きます


銭湯を出てコスモスの道帰る

十音

《解説》なし


この町の銭湯が好き小鳥来る

七夕子

《解説》なし


浮いてきた運動会の絆創膏

菫久

《解説》なし


湯帰りの頭上に群れし赤とんぼ

井戸乃 蛙(イドノ カワズ)

《解説》湯上りの清涼感漂う香りにトンボも誘われる


夏の秀作の発表

2022年夏の秀作は下記の通りとなります。

脱衣所にころん水ヨーヨーの青

rem

《解説》なし


夏祭り終えて若衆ひとっ風呂

しなやかーる

《解説》いい湯だね。


銭湯の帰りは白き天花粉

そめい

《解説》小さいころ夏の銭湯帰りは汗もがでる首の周りに天花粉をつけてもらい白くなって帰った


アロハシャツはだけ風呂屋の帰り道

ルーキー

《解説》なし


給料日湯上りにラムネを足して

七夕子

《解説》今日は奮発してラムネも飲んでしまいました


脱衣場に三本並ぶ捕虫網

願順

《解説》なし


あれ?何に悩んでたっけ夏の湯屋

のりのり

《解説》暑い日に銭湯で汗を流すと悩んでたことすら忘れるほど爽快になる。


帰省した孫の名を書く脱衣籠

山田企鵝

《解説》銭湯には常連の名を書いた名札のついた脱衣籠があります。その名札に孫の名を書き加えて、帰省中は一緒に使います。銭湯では一緒に入れるので、成長を確かめるのが楽しみです。


1ミリずつ湯船に浸かる海開き

井戸乃 蛙(イドノ カワズ)

《解説》日焼けした肌がヒリヒリして痛々しい


銭湯の隣の家の茄子の花

有吉一行

《解説》なし


春の秀作の発表

2022年春の秀作は下記の通りとなります。

銭湯の帰路人は見ぬ春ショール

祐宇

《解説》銭湯の後はすっぴんだったりしますが、何となく身体や気持ちが軽くなり、人は見ていませんがショールをして帰ったという句です。


銭湯のニュース開花は遅れつつ

祐宇

《解説》銭湯でテレビのニュースが流れ、桜の開花は例年より遅れているという句です。


銭湯に忘れ物傘昭和の日

ゆず

《解説》


あたたかや令和の湯屋の宮造り

新濃 健

《解説》時代は移りても銭湯の宮造りはあたたかく迎えます。


銭湯に飾りてありぬ吊し雛

金子加行

《解説》銭湯の女将の作らしい吊るし雛。


銭湯に卒業せしを報せたる

金子加行

《解説》やっと卒業できました、と番台へ。


湯屋帰り鶯餅を夫に買ふ

はぐれ雲

《解説》銭湯の帰りに妻に鶯餅を買って帰りました。


女湯の暖簾の上に燕の巣

春爺

《解説》


富士見湯の小さき露天つつじ咲く

十月十日

《解説》


番台に甘夏ふたつ夕まぐれ

panda

《解説》


冬の秀作の発表

2022年2月17日

2021年冬の秀作は下記の通りとなります。

浮かぶ柚子父と数へし日は昭和

志摩比呂樹

《解説》父との忘れられない思い出です。誰かが袋の口を開けたのでしょう、かたちが少し崩れていたのを思い出します。


あがるよと声聞こえしや冬銀河

山尾政弘

《解説》


銭湯に異国語響く霜夜かな

新濃 健

《解説》外は霜が降りるほど寒いが、銭湯は誰も彼も和気藹々。


銭湯の富士の眺めや掃納(はきおさめ)

こばけん

《解説》銭湯での大掃除。浴場の壁の富士絵を眺めつつ、この一年を振り返りながら一年の汚れを落として新しい年を迎える。そんな銭湯での掃き納めのようすを想像して詠みました。


銭湯は柚子湯手術の痕は消ゆ

祐宇

《解説》冬至の日に銭湯に行くと柚子湯であり、邪気を払っていただいて手術の痕はいつの間にか消えていたという句です。


サンタ役終えて銭湯真っしぐら

やじろべー

《解説》大役を果たしたあとの銭湯は格別です。


手袋の一つ残れり脱衣かご

桜小町

《解説》温まると、ついうっかりやってしまいます。


常連の湯桶並ぶや福寿草

小川野雪兎

《解説》銭湯の女湯には、シャンプー等を入れた常連さんの洗面器がずらりと並べてあった。その様は福寿草の花々が咲いているかのようだった。


ふるさとの雪のはなしをする湯船

宮のふみ

《解説》


湯上がりのヘルスメーター年の暮

れむ

《解説》


秋の秀作の発表

2021年11月24日

2021年秋の秀作は下記の通りとなります。

新涼や湯屋の帰りのシャボンの香

はぐれ雲

《解説》涼しくなってなにか爽やかに感じます。


銭湯で運動会の成果聞く

春爺

《解説》なし


銭湯に蛇口は幾つ文化の日

ひろきっちゃん

《解説》銭湯に行ったらいったい幾つ蛇口があるんだろうと思って数えることもあります。家の蛇口ならすぐに、お風呂には二つ。


番台の小銭に混ざる栗ひとつ

やじろべー

《解説》栗拾いをした帰りだったので。


出るぞ「ハイ」二つの影の月の道

うだがわくん

《解説》なし


日本丸浮かぶ湯船や終戦日

井戸乃 蛙

《解説》ブリキのおもちゃが浮かんでる。


湯屋帰り家族LINEに栗飯と

ルーキー

《解説》なし


虫の音に蛇口を締める湯屋の風呂

ヒメ父

《解説》なし


年齢と同じ靴箱敬老日

走吟

《解説》65番の靴箱、空いていました。


菊花展帰りに母と立ち寄る湯

やんちゃん

《解説》菊花展を観賞した帰りに、銭湯に立ち寄りました。


夏の秀作の発表

2021年8月13日

2021年夏の秀作は下記の通りとなります。

銭湯の軒を間借りや燕の子

もふもふ

《解説》銭湯の軒下でツバメの子ども達が親ツバメを待っていました。ほのぼのとした春の一コマ。


銭湯の帰りに冷やし西瓜買ふ

春爺

《解説》なし


銭湯の子等の手に手にラムネ瓶

もふもふ

《解説》銭湯に向かうとロビーで子ども達がラムネ瓶を手に嬉しそうに会話をしていました。


銭湯を出れば夕立止みにけり

幸久

《解説》なし


銭湯の暖簾ゆらりと夏めきぬ

佐々木望月門

《解説》日没が遅くなり銭湯の暖簾が出される時刻になっても外はまだ明るいですね。


手花火の匂ふ横丁湯屋帰り

はぐれ雲

《解説》銭湯の帰りの横丁で花火をしていました。


梅雨晴れや自転車こいでなじみの湯

岩切義治

《解説》なし


湯上りにヤクルト飲んで扇風機

お風呂好き

《解説》子供の頃、夏休みに大阪の祖父母の家に行くと必ず銭湯に連れて行ってもらいました。その思い出を句にしました。


銭湯や日焼の吾子の小さき背

のりのり

《解説》海で日焼けした子供の小さい背を銭湯で洗ったときのことを思い出しました。


サングラス外して手足伸ばす湯屋

もふもふ

《解説》こっそりとやってきた銭湯で人目もはばからずに思い切り手足を伸ばして湯に浸かる。


春の秀作の発表

2021年5月17日

2021年春の秀作は下記の通りとなります。

ひいふうみい春のお風呂の三角形

さち

《解説》距離を取っての入浴の様子から


女湯に吾子の泣く声うららけし

はぐれ雲

《解説》女湯の方から、私の子供の泣く声が聞こえ、何かのんびりとします。


湯上がりの商店街も日永かな

岩切義治

《解説》


銭湯の暖簾を出入り春の風

もふもふ

《解説》春風が銭湯の人の出入りと共に出たり入ったり。爽やかなひと時です。


銭湯へ桜並木を選びけり

岡野みつる

《解説》桜の時期、せっかくだから銭湯へ行くにも、桜並木を経由したいものだ。


誰のためでもなく湯屋へ春ショール

ルーキー

《解説》なし


湯あみして帰る親子に春の月

宙広

《解説》親子して銭湯に通うのが日課。銭湯帰りの春月が心に残る光景の一つとなっている。


新社員ネクタイ外す終いの湯

もふもふ

《解説》一日の疲れを終いの湯で、ネクタイと共に緩めてのんびりとしているイメージで詠みました。


番台に迷ひ込たる春の猫

生野薫

《解説》風呂屋の番台に発情期なのか猫が迷い込みました。それを見て春らしく感じました。今年は銭湯も人がまばらです。そんな所へ猫の来客が来たようで詠みました。


番台の九十円と春の星

藤田ゆきまち

《解説》なし

冬の秀作の発表

2021年2月12日

2020年冬の秀作は下記の通りとなります。

立冬の肩にしみいる掛け湯かな


有本仁政

《解説》寒くなって掛け湯をすると、ジーンと 肌にしみいるようです。


唐破風は白髭のごと湯屋の雪

有本仁政

《解説》銭湯には唐破風!雪が積もると白い口髭のようです。


傘の雪払い湯の字をくぐりけり

岡野みつる

《解説》雪の中、やっと銭湯についた。傘の雪を払って、「湯」と書いた暖簾をくぐる。


新しき湯屋のタオルや大晦日

岩切 義治

《解説》銭湯大好き、富士山大好きなことを知ってる友達がくれた、富士山の絵柄のタオル。新年を待ちきれなくて、大晦日にデビューです。


小春日や木桶のならぶ一番湯

もふもふ

《解説》ポカポカと暖かな日に一番湯に行くときれいに木桶が並んでいました。


富士を背に手足を伸ばす初湯かな

もふもふ

《解説》富士の絵をバックに手足を思い切り伸ばすと新年早々良いことがありそうな予感。


銭湯で垢を落として鬼遣らい

愚朗

《解説》なし


ボーナスの明細のあり湯屋の路

ルーキー

《解説》なし


木枯らしや膏薬香る脱衣場

カイセママ

《解説》なし


脱衣所の裏返しなる手袋よ

はっち

《解説》冬は衣類を裏返しのまま急いで銭湯に入る。


秋の秀作の発表

2020年11月24日

2020年秋の秀作は下記の通りとなります。

煙突の湯の名に月の光射す


新濃 健

《解説》幼足立区千住は銭湯の多い街です。大きい煙突に大きく湯屋の名が書かれています。郷愁を感じます。


仕舞ひ湯にひびく鼻歌星月夜

清水吉明

《解説》なし


うすあかく洗い場つつむ秋夕焼

はぐれ雲

《解説》秋の夕焼けが洗い場をつつみ気持りがいいです。


団栗のぽろりぽろりと脱衣籠

もふもふ

《解説》孫のポケットから秋の欠片が零れ落ちて湯へ。


爽やかや斜めに差して下足札

ユニットバス子

《解説》マラソンの後、銭湯の大きな湯舟に浸かると気持ちいいです。下足札のある空間は私の行動範囲では銭湯だけなので俳句にしてみました。


銭湯へ一枚羽織る月の道

岡野みつる

《《解説》夜はもうすっかり寒くなった。月が照らす道をセーター一枚羽織り銭湯へ。


木犀の落ち香またいで湯屋の路

お富さん

《解説》なし


銭湯に父の背流す終戦日

雅風

《解説》父は傷痍軍人でした。流す背中には弾の傷痕がありました。


番台に魔女の置物ハロウィン

雅風

《解説》10月の銭湯は笑うカボチャと魔女が迎えてくれました。


銭湯の名前数えて秋惜しむ

お富さん

《解説》先日、区役所に立ち寄り、10月からふれあい入浴再開のチラシを見つけた。銭湯の名前を数えたら、以前より少なくなっているようだ。残念。


夏の秀作の発表

2020年8月21日

2020年夏の秀作は下記の通りとなります。

母と子が菖蒲湯浸かる夕べかな

加茂 亘

《解説》幼い頃、母に連れられ夕方に銭湯に入れば、良き香の貧しくとも幸せな思い出がある。


九九の声響く銭湯髪洗う

もふもふ

《解説》孫たちと銭湯へ。髪を洗っている間に2年生の孫は、掛け算九九の練習をしながら湯船に。


タイル絵の夕焼の富士に夕焼かな

有本仁政

《解説》銭湯のタイル絵の夕焼富士に、高窓から夕焼が射し込んできたら、どんな空間になるのだろう? という妄想です。


番台に白い日傘の忘れ物

深水千尋

《解説》忘れ物コーナーがパッと目に入ったことを思い出しました。


夕立ちの過ぎて銭湯にも灯り

深水千尋

《解説》なし


百円を入れて乾かす洗ひ髪

雅風

《解説》女の髪は多く、ドライヤーは有料なのです。


一番に風呂を使ひて夕端居

秋本 哲

《解説》一番風呂の後の縁側です。


江戸っ子は夏越の祓湯で済ます

澄海

《解説》なし


脱衣所の見事なまでの花氷

羽馬楢葉

《解説》学生時代の思い出です。


長風呂の話し続きは冷奴

お富さん

《解説》風呂仲間との話の続きは、馴染みの居酒屋で。料理はまずは冷奴。


春の秀作の発表

2020年5月14日

2020年春の秀作は下記の通りとなります。

湯屋までは 遠まわりして 花見かな

岡野 満寿

《コメント》
銭湯迄の途中に桜並木がある。どうせなら花見がてらの銭湯も洒落てるね。


十字架付け 聖金曜の 湯船かな

秋本 哲

《コメント》
なし。


銭湯の 帰路女子寮の 春灯し

飯滝権助

《コメント》
学生時代の思い出です。


ペンキ絵の 富士に 春風やはらかし

はぐれ雲

《コメント》
窓を開けた湯船に入る風が春を感じさせます。


銭湯で 磨いた顔で 春祭り

汐海 岬

《コメント》
銭湯でさっぱりした夕暮れ。その後街の春祭りに立ち寄って楽しむ様子を想像しました。


洗剤は 少し持ってく 新社員

田中 康明

《コメント》
銭湯のコインランドリィーを利用する。


湯上りの 窓の広さや 風信子

有本仁政

《コメント》
学生時代、風呂なしアパートで銭湯通い。脱衣室は坪庭に面して広い窓、ヒヤシンスも窓辺にありました。


湯上がりの 飲み干す瓶や 風光る

けいえすし

《コメント》
ひと風呂浴びて火照った体に冷えたコーヒー牛乳を飲み干した瓶に春の光がさしている。


番台に 子らの並べた 土筆かな

ルーキー

《コメント》
なし。


大朝寝して 銭湯の 一番湯

羽馬楢葉

《コメント》
少ないながら朝からやっている銭湯。