銭湯ガイドマイスター 優秀論文 宇野 和之


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《タイトル》

銭湯と七福神を巡るレトロ散歩

《概要》

レトロな佇まいを残す日暮里の4軒の銭湯を中心に、250年の歴史を持つ東京最古の七福神「谷中七福神」や谷根千の観光スポットを効率的に巡る徒歩ツアーです。
※年始の七福神のご開帳期間の開催を予定。

《コースプラン》

11:00集合 17:30頃解散

《11:00》JR田端駅集合・出発→東覚寺(福禄寿)→青雲寺(恵比寿)→修性院(布袋)→《12:00》夕焼けだんだん・谷中銀座(昭和レトロの雰囲気を残す活気ある商店街で昼食・ショッピング)→《13:00》いせ辰(150年の歴史がある千代紙版元で江戸文化に触れる)→長安寺(寿老人)→斉藤湯(見学と解説、番頭さん・三助さん説明)→《14:00》玉の湯(見学と解説、番頭さん説明)→帝国湯(見学と解説、番頭さん説明)→雲翠泉(見学と解説、番頭さん説明)→《15:00》入浴→《16:00》羽二重団子本店(190年の歴史があり、漱石や子規の小説にも登場する老舗で団子を食べて一服)→天王寺(毘沙門天)→谷中墓地を通り抜け→SCAI THE BATHHOUSE(200年前に創業し、ドラマ「時間ですよ」のモデルにもなった銭湯「柏湯」の建物を利用したギャラリーを見学)→愛玉子、岡埜栄泉、カヤバ珈琲、旧・吉田屋酒店(台東区立、下町風俗資料館付設展示場)など、通り沿いのレトロな商店建築を見ながら→《17:00》護国院(大黒天)→寛永寺/不忍池弁天堂(弁財天)→17:30頃に現地解散

《留意点》

  • あらゆる人が楽しめる汎用性の高い企画としたため、各開催日ごとの参加者の顔ぶれを見ながら、海外からの旅行者が多いときは「日本の庶民文化」、日本の若い方なら「レトロ」、日本の中高年の方なら「古き良き時代」と、重きを置く点を変えることで、より満足度の高いツアーになると思われます。
  • 機会あるごとに、銭湯文化とその歴史について触れ、日本の庶民文化としての銭湯の奥深さを知ってもらいます。
  • 訪れる4軒の銭湯では、それぞれの見所(後述)を伝えて、建築や装飾などに日本の文化が反映されていることを紹介。入浴する以外にも銭湯を楽しむ視点があることを伝えます。さらに、七福神巡りで訪れる寺社の建築と銭湯建築の共通点(長安寺と玉の湯・帝国湯がともに「千鳥破風」を持つことなど)にも触れ、より深い理解を促します。
  • また、各銭湯で経営者の方からお話を伺う場を設け、より身近に銭湯を感じてもらいます。(営業の妨げとならぬよう、4軒の銭湯でお話を聞くのは営業時間前に、入浴するのは営業開始の時間に合わせました)
  • 海外の方や若い方が多い場合は、「浴室にはすべての服と下着を脱いで入る」「浴槽に入る前に体の汚れを落とす」といった入浴時のルールを伝えます。
  • それぞれの銭湯では、以下のような見所に触れます。
    ◇斉藤湯…昭和35年築の妻入りの建物。改装された和風のフロントでは米を売るなどのユニークな取り組みも。鯉が泳ぐ立派な坪庭があり、浴室には湯気抜き天井がある。ここの特徴はなんといっても、サントリー缶コーヒーのCMにも出演した、日本で唯一の三助さん・橘秀雪氏がいること(実際にお話を伺う場も設けます)
    ◇玉の湯…大きな千鳥破風を持つレトロ銭湯。玄関脇には「創業1927年」「戦後東京都復興第1号許可」と書かれており、歴史を感じさせる。坪庭やペンキ絵(中島盛夫氏作で、男湯側に赤富士、女湯側に緑の山々)など、伝統的な要素が揃っている。
    ◇帝国湯…大正5年創業。現在の建物も昭和27年築というレトロ銭湯。千鳥破風の入口には、大きなオリジナルの暖簾が下がっている。脱衣所の折上げ格天井も立派で装飾的な窓枠も美しい。坪庭には錦鯉が泳ぐ池があり、石灯篭や滝、小さな噴水もある。ペンキ絵(故・早川利光作「西伊豆」、男湯と女湯の真ん中に富士が描かれ、その下には早川氏らしい力強い波が描かれている)には、ヘリコプターやウサギが描き加えられユニーク。その下には、九谷鈴榮堂・章仙画のタイル絵もある。
    ◇雲翠泉…平入りのレトロ銭湯。番台をはじめ建具の多くが昔のままで、折上げ格天井も立派。浴室には、東京型銭湯としては珍しい小判型の浴槽がある。ペンキ絵(故・早川利光作で男湯側は「山梨」、緑の山々の向こうに富士が見える。女湯側には切り立った険しい山)もあるが、特徴的なのは、男湯と女湯を仕切る壁にある各4枚のタイル絵。大竹画工場製・峯雲画で、男湯側には「金閣」などの景勝地、女湯側には「桃太郎」などの昔話が題材のタイル絵が貼られている。また、このタイルの枠にはマジョリカタイルも用いられている。

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